相続対策の方法まとめ|失敗事例と回避方法、身寄りのない場合の対処法

相続対策を講じるのは親の務めです。できるだけ残された人たちに負担をかけたくないと考えるのならば、生前から相続対策をしておく必要があります。

今回は、相続対策の失敗事例の紹介です。失敗を回避するための行動を行いましょう。

相続対策の失敗事例

それでは、相続対策のよくある失敗事例を紹介していきます。

賃貸活用で失敗

お持ちの土地にアパートやマンションを建てその費用を借りれば、相続税対策になりますと言った営業マンの口車に乗り、相続対策を失敗する人も居ます。駐車場をアパートにし、賃貸経営を始めることで固定資産税を抑え、債務により相続税を抑えられるのも事実です。

 

しかし、賃貸経営は非常に大変、踏みとどまることもあるでしょう。そこで説明されるのが、一括借り上げによるサブリースでの運用です。空室があっても賃料の保証があることから、安心ですよと説明を受けます。

しかし、そんなにうまい話が転がっているわけではありません。賃料の保証は、定額ではなく下げられることもあります。周囲に新築アパートができたなど、何かしらの理由で下げられることも少なくありません。

 

その結果、建てたアパートは何のプラスも生まない物件に成り下がることもあります。最悪の状況では、建築しなさいの債務の支払いにより、月々にマイナスが生じるかもしれません。売却を考えても、買い手など簡単に見つかるものではないのです。結局、残される家族のために建てたアパートを、安い値段で手放すことになりました。

 

もし、相続が発生しても、収入がないアパートを相続するのは苦痛です。相続税は0にはなりません。土地と建物に評価があります。その分の相続税を支払う必要もあります。賃貸以外に遺産がない状況だと、相続税を支払えないかもしれません。そのため、アパートと土地を売却し、相続税を支払います。最終的に何も残らないかもしれません。

子供たちのみに相続したことで失敗

相続人は、配偶者と子供たち、生前から妻と話し合い遺言書を作成しておきました。妻も生い先が短いことから、子供たちのために遺産はいらないと言っており、家屋や預金は子どもたちへ渡るように作成していました。

 

家屋を継ぐ子供には、母親のことを頼むと口約束をしただけです。しかし相続が発生した後、一遍します。母親と一緒に暮らしていた子供の配偶者が、だんだんと態度を変えていくのです。何も財産を持たない母親は、家を追い出されるところまで追いやられます。他の子供を頼ろうにも、何も持たない母親を煙たがるかもしれません。

 

結果、父親と頑張って生きてきた妻が、みじめな思いをすることになりました。

失敗しないための相続対策

相続対策に失敗しないためにも、何をするべきか吟味をする必要があります。ちょっと聞いたから程度で賃貸経営をはじめたり、子供たちだから大丈夫だろうで行うのは危険です。新しい生活が始まれば、子どもの価値観も変わってくるかもしれません。大切なのは話し合いをすることです。

話し合いの場を持つ

大切なのは、子供たちと話し合いの場を持つことです。相続対策の失敗は、相談をせずに行った結果に生じることもあります。本当に賃貸アパートを始めても大丈夫なのか、市場も確認しなければいけません。それらに詳しいのは、若い世代の子供たちです。

 

子供から相続に関して話すのは気が引けます。話し合いたいと考えても、口を開くことがなかなかできません。そのため相続に関しては、親から自分の思いを伝えることが大切です。どのようにするべきか、まずは相続人になり得る人を含めて、相談をする場を持つようにしましょう。

口約束は危険

話し合いの場を設けても、口約束だけで済ませては危険です。子供たちが新しい家庭を築くことは嬉しいことですが、反面寂しさも伴います。子供たちにも新たな生活があり、守るべきものも出てきます。

寂しい言葉ではありますが、自分が亡くなったあとのことを信頼しきるのは、難しいかもしれません。口約束で物事を済ますのだけは止めておきましょう。

遺言書の作成は慎重に

やはり大切なのは、遺言書を事前に作成してくおくことです。相続対策で失敗しないためには、生前に一番良い方法を家族で話し合い、それを遺言書として残すしかありません。

家族で話し合ったあとは、その内容を弁護士に相談しましょう。本当にその内容で揉めないかの確認です。長年共に歩んできた配偶者がつらい思いをするかもしれません。不安があれば、すべて包み隠さず相談をしてください。

 

遺言書の内容及び残し方のアドバイスを受け、相続対策を失敗しないよう確実なものにしておきましょう。

身寄りなしの人の相続

身寄りなしの人が、相続対策をせず他界した場合、その後の手続きはどうなるのでしょうか。

葬儀

身寄りなしの人が、何の対策もせずに他界をすると、住んでいる地域を管轄する役場が葬儀を行います。死亡に関する手続きをする人も居ません。そのため、葬儀や埋葬、死亡に関する手続きまでの一切を行います。

葬儀などにかかるお金は、遺産を充てることになりますが、足りない分は役場が負担し、最終的には都道府県が支払うのです。

 

相続対策に合わせ、葬儀などの内容も取り決めておかないと、希望は一切かないません。言い方は適切でないかもしれませんが、すべて事務的に行われます。

葬儀の世話をしてくれる人をあらかじめ相談し決めておけば、他人への迷惑は軽減され、自分の意思も反映されることでしょう。

相続財産管理人が相続手続き

身寄りなしの人の相続は、相続財産管理人が手続きにあたります。最初に利害関係者、もしくは検察官が、家庭裁判所に申立てを行い、相続財産管理人の選任が開始されます。相続財産管理人の公告を行い、長い期間を経て手続きが行われていくことでしょう。最終的に、相続人が現れなければ、遺産は国庫へ帰属され相続手続きの終了です。

 

そこに、遺志は反映されません。さらには、多くの人の手がかかり、物事が進んでいきます。相続対策をしていれば、このような迷惑のかかる状況も起こりません。

身寄りなしの相続対策は遺言書

身寄りなしの人の相続対策は、遺言書が効果的です。以下のような内容を記しておきましょう。

遺産について

自分の財産を渡したい人はいますか?お世話になり、遺贈を考えているのならば、それを遺言書にしたためておきましょう。

遺言執行者の指定をしておけば、遺言内容がより確実に行われます。もし不動産をお持ちならば、手続きの簡素化にもつながり便利です。

葬儀やお墓について

遺産のことも大切ですが、自分の葬儀や供養も気になるところです。身寄りなしの場合、十分な供養を受けられないかもしれません。そのため、遺言書に希望する供養を記しておきます。

もちろん、ただでお願いするのも気が引けます。そこで、先ほどの、遺贈をするかわりに依頼をする方法が一般的です。生前に打ち合わせを行い、取り決めておくようにしましょう。葬儀を希望通り行うことで遺贈をすると言った内容でも、問題ありません。

また、死後事務委任契約を結ばれる人もいます。遺言書には遺贈だけを記載し、手続きについては契約をしておくのも一つの方法です。

遺言書を作成する際の注意点

身寄りなしの人が遺言書を作成するときは、弁護士に相談をしましょう。重要なのは、遺言書が有効かどうかです。自分の状況やどのようにしたいと言った気持ちを信頼のできる弁護士へ相談し、作成の手伝いをしてもらいます。

また遺言執行者に弁護士を指定すると、より確実に行われることでしょう。

 

相続対策を何もしなければ、迷惑をかける人が増えるかもしれません。葬儀や供養も自分の希望はかないません。身寄りなしの人は、相続対策を遺言書により行っておきましょう。

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